縮毛矯正後にカラーが落ちるのはなぜ?その原因と対策
カラーをした後に縮毛矯正をしてしまったら「せっかく染めたカラーがすぐに落ちてしまった…」。なんて経験はありませんか?
この記事では、縮毛矯正後にカラーが落ちやすくなる原因を解説します。
縮毛矯正後にカラーが落ちるのは避けられない事実
まず結論からお話しすると、縮毛矯正をするとカラーは必ず落ちます。
大前提として、縮毛矯正後にカラーが落ちるのは、避けられない現象だということを知っておきましょう。
縮毛矯正で使用される薬剤やアイロンの熱によって、カラーの染料が髪に定着しにくくなります。
結果として、カラーがすぐに落ちる現象が起きます。
そのため、縮毛矯正をする場合は、カラーが落ちることを前提にした計画を立てることが重要です。
縮毛矯正とカラーのメカニズム
ここでざっくり縮毛矯正とカラーのメカニズムを説明します。
- 1剤でキューティクルを開き還元剤でシスチン結合を切る
- 流してドライ、アイロン
- 2剤でシスチン結合を再結合
- アルカリ剤でキューティクルを開き薬剤、染料を導入
- 酸化剤でメラニン色素を分解、脱色
- 酸化剤でカラー染料が酸化重合し、分子量が大きくなり発色
- アルカリ除去でキューティクルを閉じる(美容院によってはしてないところも多いです)。
- 髪を乾かすことでさらにキューティクルを閉じ、染料が毛髪内部に留まる。
※ここでのカラーとはアルカリカラーのことになります。
簡単に説明するとこんなメカニズムになります。
カラーが落ちる原因を徹底解剖
縮毛矯正でカラーが落ちる原因は1剤とアイロン工程が原因になります。
1. 還元剤の影響
縮毛矯正の1剤の中に還元剤が使用されます。
髪の内部にあるシスチン結合を一時的に切断すること
この還元剤は結合を切ることが仕事になり、シスチン結合だけでなく、カラーの染料も分解し小さくしてしまいます。
分子量が小さくなった染料はキューティクルの隙間を通りやすくなる為、色が抜けてしまいます。
2. アルカリ性薬剤の影響
縮毛矯正で使用される薬剤の多くは、アルカリ性です。
髪のキューティクルを開き、髪内部に薬剤が浸透しやすい状態を作ること。
これにより、髪は柔らかくなり、髪内部に効かせたい成分を浸透させています。
今までキューティクルがそこまで開いていなかったから留まっていたカラーの染料がこのキューティクルを開くことでどんどん抜けていきます。
酸性薬剤や中性薬剤の方が退色が少ない傾向にあります(還元剤を使用している時点で必ず退色してしまいますが…)。
3. 高温アイロン処理の影響
カラーの染料は熱に弱い性質があります。
高温のアイロン処理によって毛髪内にとどまっている染料が分解され外に出てしまいます。
縮毛矯正のアイロン工程は基本的には160℃~180℃の設定になります。
温度が高ければ高いほどカラーの染料は抜けてしまうのですが、クセをしっかり伸ばすためには高温のアイロン処理は必須になり、カラーの染料は抜けてしまうのです。
縮毛矯正後のケアでカラーの色持ちアップ
縮毛矯正とカラーの両方を長持ちさせるためには、髪に適切なケアをすることが重要です。
髪のコンディションをよくしていく事で髪のダメージが少なくなり結果的にカラーの色持ちへと繋がります。
Pilastro Hairでできる退色を緩やかにするメニューを紹介します。
1. 髪質の悩み改善ヘアエステ
縮毛矯正後の髪に栄養を補給し髪のコンディションをよくする為に、髪質の悩み改善ヘアエステを行うことが効果的です。
髪の内部をケアし、水分を補充することで、染料が定着しやすくなり、退色を防ぎます。
又、髪を疎水化することでカラーの退色を緩やかにすることが可能です。
2. TOKIOトリートメント
TOKIOトリートメントは、髪内部に浸透し、ダメージを修復する効果が期待できるトリートメントです。
縮毛矯正後に失われた栄養を補い、髪を強化することで、カラーの定着を助けます。
退色の度合いは何で決まる?
縮毛矯正でカラーの退色が起きることは理解いただけたかと思いますが、実は退色の度合いはそのカラーや髪の状態によって違います。
退色しにくい色は?
ブラウン系が一番退色しにくくなります。
ブラウンは色の3原色である赤、青、黄がバランスよく入っている色になる為、縮毛矯正後の退色が緩やかになります。
逆に単色の赤系やアッシュ(青)系などの単色カラーは縮毛矯正後かなりの色落ちをしてしまいます。
白髪染めもブラウン系のカラーになりますので退色は少ないですが抜けないわけではなく、少しでも抜けると白髪が浮いて出てくる可能性も高いのでご注意ください。
髪の状態で退色度合いが変わる?
元の髪の状態によって縮毛矯正後の退色度合いが変わります。
簡単にいうとダメージが強い髪程、色の退色が大きくなります。
特にブリーチしている髪はカラーをして期間が開いていたとしても、縮毛矯正したらすごく明るくなったということも多いので注意が必要です。
ダメージは縮毛矯正やカラーだけが原因ではなく、日常生活でのダメージも大きな要因になります。
髪を乾かさないや洗浄力の大きいシャンプーを使ってるなど、ダメージの蓄積は日常生活でのヘアケアの仕方によって大きく影響されることは頭に入れておきましょう。
まとめ:縮毛矯正後のカラーを計画的に楽しむ
縮毛矯正後にカラーが落ちる原因には、還元剤、アルカリ性薬剤、高温アイロン処理という3つの要素が関わっています。それぞれが髪に与える影響を理解し、カラーの退色を前提にした施術プランを組むことが大切になります。
カラーの順番はカラーの仕上がりによって変わってきます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
Pilastro Hairでは、縮毛矯正とカラーの施術に関する最適な提案を行っています。ぜひ一度ご相談ください。
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